大学で学位を取るなど一定条件を満たすと、卒業後カナダへ永住(移民)ができる可能性が高くなります。

そのため、カナダでカレッジや大学進学を目指す人が増えてきました。

カレッジ・大学とは

カレッジって、専門学校?短大?大学も含めた総称?

カレッジ(College)

大学よりキャリアや専門スキルを学ぶための専門大学で、2年制のコースが多く、日本の専門学校や短期大学にあたります。数ヶ月から1年のコースや、なかには学士(Bachelor)が取れるコースもあります。

大学(University)

カレッジよりアカデミックな機関で、一般的にカレッジより規模が大きいです。

大学に直接入学をする方法もありますが、多くのカレッジに設けられている、大学編入コースを経て入学するというのも非常に一般的です。編入コースを経ることで、学費が抑えらる他、入学時の慣れない環境をより少なめの人数でしっかり指導してもらえるなどのメリットが考えられます。

ビーバー

留学生に人気のディプロマ

留学生に人気なのが卒業時にDiplomaという学位が得られる2年制のコースです。一般的に多くのプログラムが9月に開始されますが、日本とは違い、年度の途中、例えば1月や5月にスタートするプログラム、年に複数回入学のチャンスがあるプログラムなどがあります。

公立?私立?

カナダにあるカレッジ・大学のほとんどが州立です。

入学までの仕組み

日本の高校(や大学)の卒業証明書・成績証明書とともに、IELTSなどの英語力の証明を添えて出願をします。

専攻によっては
+別途エッセイ
+高校の特定の科目で一定以上の成績が必要

日本では学校教育法施行規則が改訂されたことにより、卒業後5年以上たっていると、成績証明書が発行してもらえない学校がほとんどです。

高校の成績が出願に必要な場合は、カレッジや大学が実施する試験を受けたり、あるいは、カナダの高校の単位を別途取得したうえで出願するなどする必要があります。

選考は出願順に合否が決まる場合と、出願者の中から優秀な人が選考される場合があり、プログラムによって異なります。

メープルシロップ

認定留学

近年多くの日本の大学が取り入れている制度で、

  • 日本の大学に在籍したまま
  • 海外の大学に留学をし
  • 帰国後、留学時に取得した単位を日本の大学で認定してもらう

という制度です。

留学先の国・大学・専攻などの条件は、日本の在籍校により異なります。学校に確認しましょう!

トーテムポール

費用

カレッジ
12,000~18,000カナダドル/年
大学
14,000~35,000カナダドル/年

各大学のウェブサイトで授業料を確認しましょう。

留学生の料金は、カナディアンの料金とは異なることが多いので、見る場所を間違えないように!

ビザ

学生ビザの正式な名前は、就学許可証(Study Permit)といいます。カナダの学校に6か月間以上通学をする場合に必要です。

アルバイト

専門学校・カレッジ・大学で6カ月以上のフルタイムプログラムに通学をする場合、一定時間のアルバイトが可能となります。

語学学校に通う学生は、学生ビザではアルバイトはできません。

また、学業に就労経験(Coopやインターンシップ)が含まれている場合は、学生ビザとともに、Coopビザと呼ばれる就労許可証(Work Permit)を申請する必要があります。

手続きの流れ

  • 学校申し込み手続き
  • 入学許可証を受け取る
  • カナダ政府のサイトで学生ビザの申請
  • 結果(許可通知)の受け取り
  • カナダ入国時に正式な学生ビザが許可されます
カナダ政府への提出書類

パスポートや入学許可証、残高証明書などをアップロードしたり、申請料を払ったりします。

ケベック州に留学をする場合は上記の手続きに加え、CAQ(Certificat d’acceptation du Quebec)を取得する必要があります

留学生の感想

 留学のきっかけは、最初は憧れであったり、親からの勧めであったりしました。ですが最終的には私自身が挑戦をしてみたい、厳しい環境を乗り越えて、成長したいという気持ちが大きくなり、渡航を決意しました。いろいろと調査をし、安全面や住みやすさの点からカナダを選びました。アメリカに比べて学費が安いのもよかったです。

 とはいえ、最初から大学に入学できるほどの英語力はなかったので、まずは語学学校に通いました。4年制大学の卒業を目標としていましたので、語学学校時代から厳しくしっかり学べるところ、大学進学指導が充実しているところを探して入学をしました。最初に入学をしたクラスは、中高時代に習ったことばかりで一見簡単そうでしたが、1日中毎日英語で授業を受けるというのは思いのほか大変でした。

 多くの日本人がそうだと思いますが、やはり受験英語で培った読解力はあっても、先生やクラスメイトが話していることを理解するのはとても大変で、聞くこと・話すことには苦労をしました。答えがわかっているのに、どう表現していいかわからなくて伝えられなかったときなどは悔しかったです。語学学校では2週間ごとにテストがあったので実力の伸び具合をしっかり確認することができまたと同時に、4週間に1度あるレベルアップテストでは、毎回結果にドキドキしました。

 語学学校を卒業して、まずはCollegeのUniversity Transferコースに進学をしました。日本と違っていきなり4年制大学の1年生に入学をするのではなく、CollegeからUniversityへ編入するという方法があることを知り、興味深いシステムだと思いました。

 Collegeでは、当然のことながらカナディアンと机を並べることになるので、とても心配でした。特に最初に取ったコースはとても広い、ホールのような大教室で行われる授業だったので、大学生になったのだなという実感がわくとともに、ついていけるだろうかという不安も大きかったです。語学学校の先生方は英語のスペシャリストですが、大学の教授は英語が専門というわけではありませんから、中には、移民の国カナダらしく、アクセントの強い先生もいらっしゃいました。特にフランス出身の先生のアクセントの授業では、慣れるのに苦労しました。

 College時代で最も大変だったのは、成績の維持です。成績が良くなければ、希望の編入先に進学できなくなってしまうからです。1度の試験で決まるわけではなく、出席や授業への参加度、課題や小テストなど一つ一つがすべて成績につながるので、一夜漬けでどうにかなるものではなく日々の行いが重要になります。2年間の耐久戦のようでしたが、その一方で、成績が残る前にドロップするという方法もあったります。あきらめ癖をつけてしまうことはもちろんよくありませんが、高い成績を保つために、情報をしっかり集めたうえで、コツコツと勉強していくということはとても重要だと思います。

 UBCの編入のために必要なコースは、Collegeのアドバイザーとも確認をしながら履修していきました。
専攻は経済なのですが、カナダ視点で日本の経済がどう見えているのかを学べたことはとても興味深かったです。留学しているからこそ得られた経験だと思います。

 UBCの生活はまだ始まったばかりですが、これまで学んだことをさらに深く学べるかと思うと非常に楽しみです。今後は視野を広く、ここでしかできない有意義な経験を探していきたいです。
UBC在籍